チーム活動におけるGHG排出量 計測結果・削減計画ならびにオフセットの実施について
いつも浦安D-Rocksにあたたかいご声援をいただき誠にありがとうございます。
浦安D-Rocksは、ラグビーを継続的に楽しめる社会作りを目標に、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを行っています。
今シーズンは、開幕前に行ったサスティナビリティ宣言に記載した脱炭素に向けた取り組みを推進しており、チーム運営、試合運営の両面における温室効果ガス(以下 GHG※1)排出量の算定・可視化をおこないました。
また、測定結果にともない削減計画の検討も進めております。
あわせて、2024年3月30日の主管試合(VS NECグリーンロケッツ東葛戦)にて、電気使用及び観客の移動に伴い排出されるCO2について、カーボン・オフセット※1を実施しました。また、カーボンニュートラル※2に向けたファンの啓蒙活動の推進も行いました。
これらは、2023年12月より浦安D-Rocksは開始した、親会社とスポーツチームが連携することでサスティナビリティを推進するサスティナビリティ・スクラムプロジェクトにより実現しました。
◾️GHG排出量の可視化
NTTコミュニケーションズ株式会社が保有するGHG排出量可視化プラットフォームCO2MOS※2(コスモス)を活用し、国際的な温室効果ガス排出量の算定・報告の基準であるGHGプロトコル※3にもとづきチームのGHG排出量を算定・可視化しました。
1年間のクラブチーム運営に伴って排出される排出量を、GHGプロトコルのスコープ1,2とともに、スコープ3の主要なカテゴリまで含めた測定は、日本のプロスポーツチーム内でも先行的な事例となります。スコープ3では、クラブチームが調達した物品、選手の試合や合宿に伴う移動、全国各地で実施するホームゲームのスタジアム利用などを含みます。
GHG排出量は、チーム運営での活動における排出量と試合時に発生する排出量を区別するため、「チーム運営」「試合運営」ごとに分けて算定を行いました。
双方の排出量を算定することで、普段のチームの運営時と、試合などのスポーツイベント時の両方の観点からカーボン・オフセットを目指すことが可能となります。
<チーム運営と試合運営それぞれの排出量>
年間のチーム運営にかかる排出量では、クラブハウスからの直接、間接的なエネルギーの使用以外で、ユニフォーム・グッズに係る排出量が多くの割合を占めることがわかりました。
試合運営については、選手・スタッフ・観客の移動に関する割合が多いため、今後、サステナブルな試合環境を構築するために試合運営における排出量の削減をおこないます。来場者とともに行える排出量削減のアクションをチームから発信し、ファンと共にサステナブルな試合運営に挑戦させていただきます。
◾️主管試合におけるカーボン・オフセットの実施
2024年3月30日の主管試合(VS NECグリーンロケッツ東葛戦)において、試合会場における電気使用および選手・スタッフ・観客の移動に伴い排出されたCO2を対象にカーボン・オフセットを実施いたしました。
今回カーボン・オフセットに使用したクレジットは、チームが合宿をおこなう宮崎県の森林保全を支援するものとなります。
<当日実績>
■来場者数: 6,146人
■オフセット総量:25t-CO2
◾️カーボンニュートラルに向けて
GHG排出量の算定・可視化を受けて以下のカーボンニュートラルに向けた取り組みを株式会社NTTドコモと連携・検討実施いたします。
1.クラブハウスへの再生可能エネルギー導入
2.試合時における選手・スタッフ・観客移動に関する排出量低減施策
3.グッズ作成販売における循環型モデル
◾️浦安D-Rocks GD 内山浩文
親会社とスポーツチームのこれまでにない連携施策が実現できたことをうれしく思います。
チーム活動・運営に関わる温室効果ガス(GHG)の排出量が算定・可視化することができ、今後の活動や運営に対して大きな改善目標や項目が加わったと思います。
「One for Society Society for One」に基づき、ラグビー競技そのものを継続して強化・普及していくためにも、チームを取り巻く様々なステークホルダーと連携し「ソーシャルグッド」な取り組みを推進して参ります。
◾️浦安D-Rocks CSO 柳原暁
浦安D-Rocksのサスティナビリティ活動を推進する大きな一歩として捉えていた温室効果ガス(GHG)排出量の算定・可視化を完了できたことに安堵しております。チームとしての目標となる数値が可視化できたことでより一層のサスティナビリティ活動の推進を推し進められます。引き続き皆様のご助力をお願い致します。
※1:カーボン・オフセットとは、日常生活や経済活動において避けることができないCO2等のGHGの排出について、削減努力を行ったうえで、どうしても排出される温室効果ガスについて、排出量に見合った温室効果ガスの削減活動に投資すること等により、排出されるGHGを埋め合わせる考え方です。
※2:カーボンニュートラルとは、GHG排出量と吸収量を均衡させることを意味します。
※3:GHGプロトコルとは、GHG排出量の算定・報告のための国際的な基準です。企業を対象とし、Scope1〜3までの区分があります。原料調達から消費・廃棄まで、サプライチェーン全体の排出量を基準としています。